15年ぶりに訪れた上海は大変地下鉄網が発達していました。以前は東西と南北にメインの線が2本走っていて、これにちょっとした支線を合わせて5本程度だった記憶があります。WikiPediaによると2019年現在、18路線もある巨大地下鉄網となっているようです。
今回南京と台湾の金門島をメインに回ってきたんですが、上海と南京、厦门の公共交通についてまとめてみます。今回は台湾や香港のようにICカードを用意しませんでしたが、現金乗車でも結構どうにかなるもんです。
上海の地下鉄に乗る
中国語では地铁ですね。
上海では上海浦东国际机场から中国铁路高速の上海虹桥站まで上海轨道交通で移動しました。中国铁路高速の上海虹桥站は上海の国内線メインの上海虹桥国际机场の近くにあるので、2つの空港間の移動にも使えそうです。イメージとしては成田空港と羽田空港間を地下鉄で結んでいる感じ。時間帯にもよりますが、概ね2時間程度で移動できます。
以前は上海浦东国际机场から上海の中心部まではリニアモーターカーかバス、タクシーなどで移動する必要がありました。リニアモーターカーは10分足らず空港から出られますが、その後1時間半程度地下鉄に乗らないと虹橋火車站站まで行けないので、今回はあまりメリットがない感じです。
上海に限らず中国で地下鉄に乗るには手荷物のセキュリティチェックを受ける必要があるので、浦东国际机场站の改札はこのとおりの混雑ぶり。ちなみに特に金属チェックはしていないようで、財布や時計を外す必要はなさそうだしカメラも首から下げたまま通ってOK。
券売機は改札向かって右側に回り込んだところにあります。スマホ決済に加えて現金も使えますが、100元などの高額紙幣は受け付けません。改札脇の有人カウンターで両替して貰う必要があります。
18路線もあるので外国人が目的の駅を探すのは大変ですが、目的駅が何線の駅かわかっていれば路線選択ボタンで選択肢の絞り込みができて便利です。これは南京や厦门でも同様でした。
乗車票はカードタイプで、セキュリティチェック後の改札機でSuicaみたいにタッチすると改札が開きます。
出札は改札機の挿入口に乗車票を入れると回収されて外へ出ることができます。
車内の行き先表示は路線図上で通過済みの駅が赤ランプ、次の駅が黄ランプ、先の駅が緑ランプで表示されているので、今どこにいて何駅先で降りればいいかがわかるのでアナウンスを聴き逃しても安心。中国語に加えて英語アナウンスもあるので外国人には優しい感じです。
なお、浦东国际机场站から虹橋火車站站までは2号線一本でつながっていますが、途中の駅で2回乗り換えがありました。運行の都合で区間を区切っているようです。
乗換案内で1回乗り換えになっちゃったのはご愛嬌。
南京の地下鉄に乗る
続いて南京です。上海同様現金で乗車票を買えますが、こちらのものはプラスチックのトークンになります。買い方は上海と同じ。
こんな感じで券売機が並んでいます。
上海程ではないですがそれなりに地下鉄網が発達しているので、まずボタンで路線を絞り込み。
目的駅のボタンを押します。
金額が表示されるのでお金を投入します。複数枚買うときは下の数字ボタンを押します。トークンだけど数量詞が张なのは紙の切符ぽくて面白い。
トークンを買ったらセキュリティチェックへ。通勤時はちょっと大変そう。ちなみにセキュリティチェックで小物類を出す必要はないものの、飲み物は一口飲んで危険物でないことを証明する必要があります。(飲食禁止なので車内で飲んではいけません)
入札はトークンを改札機の読取機にかざすとゲートが開きます。
出札は改札機の読取機横にあるスロットにトークンを投入すると回収されて外へ出ることができます。日本みたいな紙文化ではないのでエコな感じでよいですね。
ちなみに南京地铁の路線には数字だけの1号線から4号線、10号線と、頭にSのついたS1号線、S3号線、S7号線からS9号線があるので要注意。南京南站から南京禄口国际机场まで地下鉄で移動できますが、S1号線に乗る必要があります。ただの1号線に乗ると南京市内方面へ行ってしまいます。
同じ駅に1号線とS1号線、3号線とS3号線が通っているので注意!これは1号線の南京南站乗車口にある表示。
なお、中国铁路高速の南京站と南京南站の間も地下鉄でつながっているので、新幹線利用時にどちらの駅に着くものに乗っても問題ありません。
厦门の地下鉄に乗る
最後に厦门の地下鉄です。こちら厦门轨道交通はいまのところ1路線しかないので簡単な反面、市内移動は不便です。後述のバスを利用したほうが便利。
券売機やトークンなど、南京と同じです。
2017年末に開通したばかりでまだ利用客が少ないのでセキュリティチェックもガラガラ。
行き先表示は日本にもあるようなディスプレイタイプ。次の駅から先と通過済み駅との間が空いていて、次の駅が赤丸表示されているのでこれもわかりやすい。
到着時には駅名表示に切り替わります。
厦门のバスに乗る
前述の通り厦门は地下鉄路線が充実していないのでバスのお世話になるのが便利。厦门高崎国际机场にも今のところ乗り入れはありません。また今回台湾の金門島に渡りましたが、こちらのフェリーターミナルもバスでないと行けません。
ただしバスは安い!市内一律料金で1元で乗ることができます。地下鉄でも3元とか4元とかで乗れるから大して高くはないけれどね。
前乗りで乗車時に運賃箱に料金を投入します。1元札でも1元硬貨でもOK。多分お釣りは出ない。
バス車内に降車ボタンは2つぐらいしかありません。しかも後ろの降車ドア付近。
でもボタンを押している様子はなくて、停留所付近で降車する雰囲気を醸し出すと停車するシステム。日本みたいに止まるまで席を立たないとか言う文化はないので、タイミングが合わないと降り損ねます。
お年寄りなんかは「降ります」って言ってるみたいだけど。
南京でも乗りましたが、料金も降車システムも同じでした。香港や台湾みたいな変動制料金システムだとICカードがないとつらいですが、固定料金システムであれば現金払いでもどうにかなりますね。これはロシアも同じです。