はじめにお断りしておきます。このあたりの内容は特に、たまたま上手くいっただけという可能性があります。公共交通機関のように安全安心というものではありません。何か不測の事態が起こったとしても当方としては一切責任は取れませんので、ご承知おきください。
台湾少数民族の「原住民」表記について
阿里山行きの切符が買えない
今回の訪台もまた、特に予定もなしに訪れたので阿里山行きも唐突に決めました。ちょこちょこっと調べてみると、阿里山森林鐵路(日本語では阿里山森林鉄道)というのが嘉義(かぎ:Jiāyì)から出ているということでまずは嘉義を目指します。
さて、台鉄の嘉義駅表口側に阿里山森林鐵路の購票處(切符売り場)があります。営業時間は午後4時までということで閉店(?)5分前に意を決して翌朝の切符を買うことにしました。
英語はお互いに微妙。。。
嘉義発奮起湖行きは午前9時と10時の2本。いずれも席はないとのこと。
バスで行くのが一般的?
「沒有」ないのかー!でももう宿押さえてあるんだよなー。ということで駅構内の観光案内所で阿里山行きのバスがないかを聞いてみました。
バスの方が鉄道よりも便数も多いし、後でわかったのだけれど本来行きたい阿里山までは鉄道だけでは行けないらしい。奮起湖っていうのは阿里山へ至る途中なんだね。そこからはシャトルバスなりで移動しなくちゃいけない。
2017年5月現在、嘉義駅前は工事中でバス停しか見当たらず事前にチケット手配ができなかった(そこまで訊く語学力がない)ので発車時刻と料金、系統番号を教えてもらって一旦退散。
系統番号は7322。時刻表によると嘉義台鐡站(在来線の嘉義駅)の方が高鐡嘉義站(新幹線の嘉義駅)よりも便数が多いですね。
とりあえず前日までにできることを済ませて、後は当日を待つばかり。
シャトルバスで行ってみた
翌朝、バスが混んでいて乗れないとやだなぁと7時5分のバスに乗るべくホテルをチェックアウト。バス停に向かって横断歩道を渡っていたら、「阿里山?阿里山?」と声を掛けてくる怪しい(結果怪しくなかったけど)おやじ。
シャトルバスなら250NTDだ。バスは265NTDだから得だぞ!みたいなことを言ってくる。ちょうあやしい。。。
…けど乗ってみた。バス停混んでたし。中国人だか台湾人だかはみんな「不要」とか言って断ってるけど。日本人は押しに弱いのだ!
シャトルバスってただのワンボックスカーやんか!ちょうあやしい!!!
キャッチのおやじはさらに客を捕まえるべく駅へ戻り、ドライバーのおやじには先払いだということで250NTDを渡し、ひとりポツンと車内で出発を待つ。
ちょうあやしい。。。
と心細くなっていたら横付けしていたホテルから二組の男女が出てきて車に乗り込んできた。え?どうやらこの義興旅舘の阿里山送迎サービスらしい。多分座席が余っていたから適当に客を捕まえて埋めようとしていたんだ。
結局これ以上客は増えず7時を回った頃に車は阿里山へ向けて走り出し、前日の情報収集はすべて吹き飛んだ。
アグレッシブおやじ
ふと、昔仕事で上海に出張していた頃を思い出した。中国人ドライバーはとにかくアグレッシブな運転をするんだ。タクシーもバスも、フロントガラスにでっかいヒビが入ってるなんて普通のこと。そんな車の助手席に座ると確実に寿命が縮む。
それにひきかえ台湾人の運転は穏やかだ。…と、昨日までは思っていました。
義興のおやじ、飛ばす飛ばす。重心の高いワンボックスなのに対向車線までフルに使ってワインディングを駆け上がる!連なるバスもごぼう抜きだ!さすがに5台ぐらいのバスに阻まれて10台近い自家用車が列を成して、これは抜けんやろという状況でもtail to noseで張り付いて、ちまちまと時に大胆に追い越しを決めて渋滞をパスしてゆく!
これ、保険とか掛かってないよな。クレジットカード付帯保険の補償額っていくらだっけ?などと思うほどにアグレッシブだ。
そんな感じでもよければ乗り合いで阿里山に向かうという方法もありますよ。
まあ、基本はいいおじさんだったけどね。途中トイレ休憩で立ち寄った石棹でも「この辺りが本当のお茶の産地なんだ。阿里山のはbuissinessだ」とか「あそこにLocal girl(原住民族の意)がいるよ」とか教えてくれるし、「今夜の宿どこだ?」って訊いてくれて最終的に宿の前で降ろしてくれたし。
帰りも乗り合いタクシー
阿里山からの帰りのバスは、阿里山森林遊樂區(日本語では阿里山森林遊楽区)唯一のコンビニであるセブンイレブン前から出ます。チケットは乗車当日の朝8時からセブンイレブンで売り出します。
8時前にはすでに購入行列が出来てる。まあこの程度なら始発に乗りそびれることもないのだけれど。。。
チケット購入行列客に対してアプローチを掛ける乗り合いタクシーの客引き。「The bus takes four hours. Two hours by taxi.」とかなんとか。。。
4時間は言い過ぎだろうと思うものの、始発は9時過ぎ。昨日の感じだと昼前に嘉義に着くのは危ういかも知れない。
客引きは日本人女性3人組に対して高鐡嘉義に11時に着くよと誘っている。乗るか!
中尾彬ふうのちょい強面ドライバーに嘉義駅行くか?と訊くも英語はダメっぽい。客引きの女性と交渉して300NTDってことになった。
もしも中国語で言うなら「我想去嘉義火車站,不是高鐵。」かな。
ジェントルおやじ
今回のドライバー、顔に似合わず(?)バシバシ飛ばすでもなく、たまに遅い車を追い越しながら嘉義を目指して山を下る。これなら車に弱い人でも大丈夫そうだけど、乗ってみないとわからないからねー。賭けだね。
わずか2時間ほどで嘉義駅前に到着すると、あれが駅だとボディランゲージで教えてくれる。商売だから基本親切なんだよね。乗り合わせた中国人だか台湾人だか3人と共に「謝々」と言って嘉義で降りる。
件の日本人女性3人組だけが高鉄までってことで車を乗り換えて移動するようだ。ま、ここからなら高鐡駅まで30分も掛からないだろうから約束通り11時前には着くだろう。当然乗り換えても追加料金は掛からない。
こんな阿里山アプローチもあるのだよ。