宜蘭(Yílán)のホテルを探していたら、カバランホテルというのを見つけました。カバランと言えばBar1000で教えてもらった台湾ウィスキーじゃないですか。もしや?と調べてみたら。。。
台湾ウィスキー
ウィスキーと言えば5大ウィスキーと言われるスコットランド、アイルランド、アメリカ、カナダ、日本が有名ですが、10年ほど前に台湾で生まれたカバランというウィスキーがあります。金車グループ(金車と言ってもカーメーカーではなく食品メーカー)傘下の蒸留所です。
それがなんと宜蘭縣(Yílán xiàn)にあるじゃないですか!
阿里山(Ālǐ shān)登山で身に染みたんですが、亜熱帯の台湾も標高が高ければ寒いわけで、カバランのある宜蘭縣の雪解け水がいい酒を造るそうです。
加えて暑い気候が熟成期間を短縮できるんだとか。
行ってみる
日本でサントリーの白州、山崎、ニッカの宮城峡と蒸留所めぐりをしてきたわけですが、いよいよ海外の蒸留所デビューの日がやってきました!
カバランのサイトによると台灣鐵路(Táiwān tiělù)の宜蘭站(Yílán zhàn)前からバスが出ているらしい。ということで前夜に宜蘭に宿を取りまして、バスの時刻を調べます。
始発の8時5分では早すぎる。次発の9時45分では遅すぎる。
やむを得ずここはタクシーで。と言っても行きは250NTD、帰りは230NTDで済みましたけど。朝は平日の出勤時間帯だったせいか少し道も込んでいて、9時過ぎに蒸留所到着。
ちなみにタクシーのおじさんにはサイトのアクセスページを見せたんですが、よくわからなかったみたい。「つーつー」とか言うので住所かな?とアクセスページ上にある住所らしき文字列を見せてどうにか連れて行ってもらえました。
車内ではGoogle Mapで方向があっているかを確認。便利な世の中だね。
見学しよう!
20名を超える団体の場合は事前申し込みが必要みたいですが、個人で行くぶんには飛び込みでいいみたい。
タクシーの運ちゃん、守衛所の脇を抜けてレセプションホール脇まで乗り付けてくれました。
受付で「ニーハオ!」と言ったはいいものの、見学したいってどう言えばいいんだ?とモジモジしていたら英語のできるおねえさんが「見学ね」とカードを渡してくれて、「前の道をまっすぐ行ったらいろいろあるから。で、ここが試飲区ね」と教えてくれました。
あ、名前とか書かなくていいんすか。てか一人で行っちゃっていいわけ?
装瓶工場の前で一瞬躊躇するものの「歓迎光臨(Huānyíng guānglín|いらっしゃいませ)」の文字に誘われて入場。順路が示されているだけで「まぁ見て行ってよ」みたいな超自由空間!
2階からガラス越しに瓶詰作業やら樽の再生やらを見学します。
樽の再生はすべて機械化されていました。リチャーという樽の焦がし工程は昔サントリーの白州工場で手作業でやっていたのを見たことがありますが、デチャーという古い焦げをそぎ落とす作業や、リチャー前のトーストという温め作業は初めて見ました。
更に建屋を変えて蒸留廠へ。ここでは発酵と蒸留と樽詰めされた熟成工程に加えて、大麦のサンプルを触ることができたり発酵過程中のサンプルを確認できたり。
とにかく機械化が進んでいて、樽を転がすとかもないので樽は寝かせずにパレット積みで保管されています。
さあ、試飲だ!
蒸留廠を出ると試飲区の入り口です。裏口っぽいけど。
ちょうど10時の回が始まる直前ということでうまい具合に試飲会場に導かれ、クラシックを一杯頂きました。説明自体は中国語なので何を言っているかはわからないものの、ウィスキーを嘗め嘗めのんびり眺めます。
席には数種の香りを嗅ぐサンプルが置いてあったので、グラスを返す際に「試飲したのはどれ?」と訊いたら「クラシックですよ」と教えてくれました。
試飲時間が終わるとお土産ショップに導かれ、せっかくなのでキーホルダーなど買って帰ることに。
周囲にはなにもないよ
帰りのバスの時間を見ると、ちょうど今出たばかりで次のバスは1時間半後。そんなに間が持たないので先ほどのレセプションまで戻って、さっきの英語のできるおねえさんにタクシーを呼んでもらいました。
行き先は「Yilan train station」で。
と言うのも鉄道の宜蘭駅と宜蘭バスターミナルは少し離れているので、間違えるとちょっと面倒なのです。
ここはな~、免許があっても飲んじゃうからレンタカーとかいうわけにはいかないから基本はタクシーになっちゃうね。