2017年秋に初めてロシアへ行ったとき、たまたまウラジオストク限定で導入開始された電子ビザを使ってみました。翌年はハバロフスクからウラジオストクへ抜けたので電子ビザは使えず普通にビザ申請したのですが、徐々に電子ビザ適用範囲は広がっています。
2019年はサハリンへ渡るということで再び電子ビザ申請をしてみたところ、いろいろと改善されていたので当時の記事をアップデートしておきます。
2017年8月、沿海地方のビザ緩和が始まった
何度か年レベルで延期になったようなんですが、2017年8月8日からロシア沿海地域内に限りビザ要件が緩和されました。そして少しづつその適用範囲は広がってきています。ポイントは次のとおり。
- 対象地域はウラジオストク、カムチャツカ、ハバロフスク、サハリンなど極東ロシアおよびカリーニングラード州とレニングラード州。
- 出入国は電子ビザ適用のロシア連邦国境検問所に限り、入国した地域の範囲で自由移動権がある。
- 発給は無料で入出国日を含めて連続8日間以内の滞在が可能なシングルビザ。(192時間ではないので7泊を超えることはできない)
- 申請可能期間は入国の20日前からで交付まで最長4日間。
- パスポートには半年の残存期間と入出国スタンプを押す空白が必要。
対象地域の出入国は空路・航路の他に、鉄道や自動車道のチェックポイントがあります。ここでは知名度の低い地名(!)を省略しているので、詳しくは公式サイトを確認してください。
また、ハバロフスクから入国してウラジオストクから出国するなどのエリアを跨いだ滞在は許されていない模様。在ユジノサハリンスク日本国総領事館のサイトにもサハリンから他のエリアへの移動は不可と明記されています。
従来のビザは申請と受け取りに2回(平日です)もロシア大使館に赴かねばならず、2週間未満の短納期交付には交付手数料も掛かります。しかも申請にはバウチャーとか言うよくわからない書類が必要ということでとても面倒くさい。
というわけで電子ビザ対象要件に適合しているのであればこれを選ばない理由はないわけです!
申請しよう
ロシア外務省のサイトを開いて申請します。対応ブラウザはFireFox、Chrome、Edgeと書かれているもののOSは不明。Javascriptが使える必要があるとのこと。
2019年現在ではMacやChromebookのChromeも使えるようになっています。
事前準備はスマホでセルフィー撮るぐらい。一応背景は無地となっているけれど、多少凹凸のある白い壁をバックにしても問題なく処理されました。
サイト下方にある電子ビザ取得の申請書を記入するボタンを押すと上記E-visaの細かい注意書きを確認することができます。
まず国籍と訪問エリアを指定します。対象エリア増えたね〜。
注意書きの下にあるチェックボックスにチェックを入れたら申請書入力へ移動するボタンをクリック。
メールアドレスとパスワードを入力します。申請状況の確認には申請書番号と、ここで設定したパスワードが必要になります。
申請書番号が発行されるので忘れないようにメモしておきましょう。記載したメールアドレスに申請受付メールが届きます。
パスポートの記載どおりに姓名を入力します。父称というのはロシア人にしかない筈なので無視。
日付の入力はヨーロッパ式にdd.mm.yyyyです。右側のカレンダーボタンから年月日を選択できます。
出生地なんてパスポートに書いてねーよ!ということで本籍地を入力。適宜データを保存しながら入力を進めてゆきます。
入国予定日を入力して滞在場所データを入力します。
ホテルの情報。今回はロシア語のまま入れてみました。
渡航歴は2回。最後に訪れたのは去年の夏でした。この辺りも少しづつ翻訳がこなれてきています。
身分証明書はパスポート情報を入力。
住所と携帯番号を入力。
勤務先情報も書く。
ロシアに親戚は居りませぬ。
写真を追加するボタンを押してポップアップウィンドウを下へ送ると写真を選択するボタンでファイラーが開きます。
この画面で上下左右の位置合わせから90度回転、拡大縮小までできちゃう。位置合わせができたら保存するボタンで保存します。
最後に入力データに間違いがないかを確認のうえ、チェックボックスにチェックを入れて保存と送信ボタンを押します。
ちゃんとデータが送信されたらこの画面が出てきます。すぐにevisa_noreply@kdmid.ruから申請受理メールが届きます。
リンク先ボタンを押して申請書番号とパスワードを入力するとステータスの確認ができます。
交付された
今回は13日の昼過ぎに申請して15日の昼過ぎに交付したよとのお知らせが届きました。メールはロシア語と英語のバイリンガル。
申請書番号とパスワードを入力してダウンロードします。
ビザの内容も少しづつ変わってきていますね。申請時にアップロードした顔写真が表示されるようになりました。
有効期間はE-visa validityには申請書発行日の10月15日から翌月13日までの30日間。ただし滞在可能日数は8日間のシングルビザです。
以前はフォントの関係でMacでは表示されなかったキリル文字も、pdfの仕様が変わったのかMojaveになってmacOSが対応したのか、問題なく表示されています。
実際に使ってみた
2017年9月15日から17日にかけて、ウラジオストクに行ってきました。電子ビザ通知書をiPadに表示したものでOK!ちゃんと入国できましたよ。ただしホテルでビザ登録をする際にパスポートとともにフロントに預けることになるので、プリントアウトは用意しておいたほうが良いと思います。
また、出国時にも通知書の確認があるので、帰国するまでは無くさないようにしましょうね。入国時に貰ったエントリーカードの半券と、ホテルで貰った滞在証明書(?)とともに出国審査時に提出します。
(おまけ)普通にビザを申請したら。。。
2018年夏は通常のビザを取りました。都内在住だから色々と調べて自力で申請しようとしたんですがちょっと無理でした。
ロシアのビザ申請は平日しか開いていない在日ロシア連邦大使館の領事部に申請と受取の2回行かなくてはいけないので、普通の勤め人の場合2日有給を取ることになります。
受付開始は朝の9時半ということでノコノコ行ってみたらすでに当日の受付人数上限を超えていて申請すらできなかったっていうね。。。
もう1日有給を取るのもきついので大使館のある麻布からロシアビザセンターのある赤坂へ移動。もともと自力申請しようと用意していたTravel Russiaのバウチャーと電子査証申請書とともにパスポートを預けて代行取得をお願いしました。
2週間後、無事に発給されたビザ。これはこれでホログラムとキリル文字がかっこいい!